大学院経営管理研究科
ビジネス・リーダーシップ専攻

English

研究科長挨拶

現代は大きな変化の時代です。これまでのグローバリゼーションや少子化,高齢化が我々の社会を大きく変えていくと同時に,インターネットを活用したIoT,ブロックチェーンなどの新たな技術の出現,そして,ビッグデータの活用で実用化が加速したAIなどが新たな産業革命を起こすかもしれないと予測されています。

どの時代も大きな変化を経験しますが,今回の変化の特徴はそのスピードが極めて速いということです。この変化のスピードに対応するだけでなく活用する能力を我々は持つことが求められています。

例えば,高齢化に関しては「超高齢化社会をどのように経営するのか」といった世界に「先進事例」のない課題に対して急いで答えないといけません。これは国のレベルの問題であるだけでなく,我々の日常生活,日々のビジネス活動のあらゆる側面に急速に影響し始めています。

このような状況にタイミングよく対処するためには自律的な思考方法とそれを支える具体的なアプローチが必要になっています。誰かによって与えられた課題の解決では遅れてしまいます。他に先駆けて自ら課題を設定し,これを解決する能力,すなわち「アジェンダ・シェイピング・リーダーシップ(課題設定・形成能力)」が必要になります。

そのために必要なことは,新たな変化に積極的な好奇心をもって取り組み,「表面的現象の裏にある本質」を追求し理解する事で,より自律的な発想ができるようになると考えています。

本研究科では,上記のような時代認識のもとに,スピードの速い変革期を積極的に取り込んで成長を目指す中小ビジネスに焦点を置いた,経営の理論の基本と実践を徹底的に体得する教育プログラムを用意し,専門科目には,ものづくり,医療・介護,農業,アントレプレナーシップに焦点をあてた,特色ある科目を配置しています。

これまでにない新たな課題を的確に設定することを目指し,従来のやり方の延長線上ではなく,より本質的・中核的な課題を抽出し,事業の直面している具体的な解決方法を考え,様々な状況の中で粘り強く具体的な結果を出す,実践力あるビジネスリーダーを育成していきたいと考えています。そして,地域発の地道な活動を広げていき,日本,そして世界で活躍していってほしいと考えています。

横山禎徳

経歴

  • 東京大学エグゼグティブ・マネジメント・プログラム(東大EMP)企画推進責任者、東京大学総長室アドバイザー社会システムズ・アーキテクト

  • 東京大学工学部建築学科卒業

  • 米国ハーバード大学大学院都市デザイン修士

  • マサチューセッツ工科大学経営大学院修士(MBA)

前川國男建築設計事務所等で設計に従事後,1975 年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。87 年ディレクター,89 年から 94 年まで東京支社長。2002 年退職。その後,独立行政法人経済産業研究所(上席研究員),産業再生機構(非常勤監査役)。イグレック SSDI 代表として「社会システム・デザイン」という分野の確立,発展に向けて活動する一方,オリックス顧問,オリックス生命株式会社社外取締役,三井住友ファイナンシャル・グループ社外取締役,東京大学プレジデンツ・カウンシル・メンバー,JST低炭素社会戦略センター上席研究員,ひろしまイノベーション推進機構投資委員会委員なども兼務している。東大EMPは2008年から企画・推進責任者,2014年3月から特任教授。東京電力福島原子力発電所事故調査委員会委員(2012年)。

主な著書に『東大エグゼグティブ・マネジメント デザインする思考力』『東大エグゼグティブ・マネジメント 課題設定の思考力』(2冊とも共著,東京大学出版会),『循環思考』(東洋経済新報社),『アメリカと比べない日本』(ファーストプレス),『「豊なる衰退」と日本の戦略』(ダイヤモンド社),『マッキンゼー合従連衡戦略』(共著,東洋経済新報社),『成長創出革命』(ダイヤモンド社),『コーポレートアーキテクチャー』(共著,ダイヤモンド社),『企業変身願望-Corporate Metamorphosis Design』(NTT出版)。

その他,企業戦略,組織デザイン,リスク・マネジメント,戦略的提携,企業変革,社会システム・デザインに関する小論文・記事多数。