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2023年スタンフォード大学連携科目1(第3回)「シリコンバレーで未来の住宅を〜HOMMA, Inc. 創業への経緯」を開催しました

2023年2月18日(土)、スタンフォード大学SPICE(Stanford Program on International and Cross-Cultural Education)と本学が共同で開発したプログラムSHCPE1「スタンフォード大学連携科目(SHCPE: Stanford Hiroshima Collaboration Program on Entrepreneurship)」の第3回目の講義をZoomで開催しました。

各授業では、授業の一週間前にスタンフォード大学の学習管理システム”Canvas”で事前に資料を読み意見を投稿し、前日までにその意見にコメントしあい、意見交流をします。

今回の参考資料は以下のとおりでした。

事前課題・ディスカッショントピックは以下の3点でした。

  1. 自分の作りたい未来はどんなものか。アフターコロナはどんな社会にしたいのか。それを実現するために、ビジネススクールで学んでいる自分には何ができるだろうか。「MBA」を取得する意義とはなんだろうか。

  2. Web製作とアメリカの新築住宅という2つの領域で起業に挑戦しつづける本間氏は、インタビューのなかで「やりたいことがみつかってしまう」様子について述べている。「自分は経営者に向いていない」とも語る本間氏だが、なぜやりたいことが見つかってしまうのだろうか。人が「やりたいことを見つける」を可能にする要素とはなんだろうか。モジュール1とモジュール2のゲストとの交流もふりかえりつつ、「やりたいこと」「経営」「起業」などをキーワードに、あなたが想うこと考えることを自由に共有してほしい。

  3. ゲストの本間毅氏に聞きたいことや、クラス中にディスカションで取り上げたいポイント(興味をもった点、疑問に思った点など)

今回のゲスト講師はアメリカ住宅界の新スタンダードを目指して、2016年にスマートホーム建築を手掛ける「HOMMA, Inc.」をシリコンバレーで創業した本間毅さんで、「シリコンバレーで未来の住宅を〜HOMMA, Inc. 創業への経緯」という講義を行って頂きました。

以下、学生による受講記録です。

 

学生による受講記録

 Module3では、米国シリコンバレーにてHOMMA, Inc.(AIを活用したコネクティッドホームシステム及びサービスの提供を行うベンチャー企業)を創業した本間毅さんをゲストスピーカーにお迎えした。前半の部ではご自身のキャリアや起業の経緯等を講話いただき、後半の部では担当チームで設定したテーマをもとにクラスディスカッションを行った。
 まず本間さんのキャリアについてご紹介いただき、学生起業からのEXIT、SONYや楽天での日米を股にかけたサラリーマンの経験、そしてシリコンバレーでHOMMA, Inc.を創業というダイナミックなキャリアを歩んでいることを伺った。大きな転換点には共通して、「好奇心」や「直観」、「自分が本当にしたいこと」が判断基準にあることが分かった。
 また「やりたいことが見つかってしまった」という興味深いお話を伺った。本間さんは一度目の起業で困難な局面を経験し、二度と起業しないと心に決めていたという。しかしアメリカの住宅は数十年前から進歩がないことに気付き、自らが新しい住宅を提供することで人々の暮らしを豊かにできると確信し、HOMMA, Inc.を起業された。人々や社会を豊かにしたいという「利他の境地」に辿り着き、起業を決意されたというエピソードが大変印象的であった。
 前半の部の講話を通じて、「自分がどう生きていきたいのか、自分は何をやりたいのか、自分自身に向き合うこと」が重要だと感じた。
 後半の部では、広島のアントレプレナーシップの例として海外輸出を前提にユニークな牡蠣養殖に取り組む「株式会社ファームスズキ」の事例を共有し、「広島でアントレプレナーシップの風を吹かすには?」を軸に、本講義のテーマである「よく生きるとはどういうことか」についてディスカッションを行った。
 本間さんからは風を吹かすには、(1)外から風を持ち込む(アントレプレナーの精神を持つ外部の人材を呼び込み刺激を与える)、(2)ロールモデルを広く知らしめる、などの手段を示唆いただいた。またよく生きるには、自分がどう生きたいのか、自分は何をやりたいのかを知ることが重要と強調された。やりたいことを見つけるためには、コンフォートゾーンから出ることを推奨いただいた。普段の自分だったらやらないことをあえて経験し、物事の見方を広めることが重要とのことであった。受講生からは「旅に出る」や「新たな体験をしてみようと思う」との意見が続出した。最後に「面白そうと直感したらやってみよう。人生はすごく楽しいよ」との温かい激励のお言葉をいただき、「よく生きる」ために自分に向き合いたいと受講生一同感じた。

 本間さんにはご多忙の中3時間にも及ぶ講義にご参加いただき、アントレプレナーシップについて学ぶことができました。この場を借りて感謝申し上げます

ゲスト講師について

本間毅 (Takeshi Homma)
HOMMA GROUP 株式会社 代表取締役

1974年鳥取生まれ。中央大学在学中に起業。1997年にWeb制作・開発を手がける「イエルネット」設立。ピーアイエム株式会社(後にヤフージャパンに売却)の設立にも関わる。2003年ソニー株式会社入社。ネット系事業戦略部門、リテール系新規事業開発等を経て、2008年5月よりアメリカ西海岸に赴任。電子書籍事業の事業戦略に従事。2012年2月楽天株式会社執行役員就任。デジタルコンテンツのグローバル事業戦略を担当。退任後、2016年5月にシリコンバレーにてHOMMA, Inc.創業。米国・カリフォルニア州サウス サンノゼ在住。

次回について

次回は2月11日で、ゲストスピーカーにカプリンスキー真紀 (Maki Kaplinsky)さんを迎え「シリコンバレー 最先端技術領域における挑戦 〜ASKA 起業体験の共有〜」という題目で講話を行っていただきます。

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