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2023年度スタンフォード大学連携科目2(第3回) 「起業家マインドセット “Never Too Early, Never Too late!”」 を開催しました

2023年7月15日(土)、スタンフォード大学SPICE(Stanford Program on International and Cross-Cultural Education)と本学が共同で開発したプログラムSHCPE-2「スタンフォード大学連携科目2(SHCPE: Stanford Hiroshima Collaboration Program on Entrepreneurship)」の第3回目の講義をZoomで開催しました。

各授業では、授業の一週間前にスタンフォード大学の学習管理システム”Canvas”で事前に資料を読み意見を投稿し、前日までにその意見にコメントしあい、意見交流をします。

今回は3~4名のグループで以下の事前課題に取り組みました。

課題:授業で発表するために、参考資料を読んで、グループごとに「エレベーターピッチ」を作成すること。

【参考資料】

【ガイドライン】

  • グループごとにエレベーターピッチ(30秒)と3分から5分のピッチを準備をする:
    • 新しいビジネスのアイディア
    • Angel投資家でもあるAkemiさんへのピッチ
    • 30秒のエレベーターピッチ
      • 授業の前半に、30秒のエレベーターピッチをする
    • 3分から5分のピッチ
      • 授業の後半に、3分から5分のビジネスの内容をピッチする

 

今回のゲスト講師はAkemi Kodaさんで、「起業家マインドセット “Never Too Early, Never Too late!”」という講義を行って頂き、その後学生のグループで事前課題として取り組んだエレベーターピッチを行い、Kodaさんよりフィードバックを頂きました。

授業の後半ではKodaさんへの質問や、グループ・クラス全体でのディスカッションが行われました。

 

以下、学生による受講記録です。

学生による受講記録

【ゲストスピーカー】
今回ご講演いただいたAkemi Koda先生は、米国、日本、そしてアジア全域の顧客にサービスを提供する革新的な戦略コンサルティング会社である USAsia Venture Partners のスタートアップアドバイザーで、エンジェル投資家としてもご活躍されている。講演では、アントレプレナーシップについて自身の経験とともにご講演いただき、シリコンバレー流のビジネスピッチをグループで作成する事前課題とともに実際にピッチを聞いて頂きアドバイスをいただいた。
【事前課題(グループワーク)】
今回の事前課題は、前もって決められたメンバーとシリコンバレー流のビジネスピッチを作成して30秒のエレベーターピッチおよび3~5分のピッチを発表し、Akemi先生にフィードバックをいただくという実践的な課題であった。
まず講義までの2週間の間に課題設定、二次データの収集、解決策、プレゼン内容を決めた。生活時間の異なる4人の社会人が短い期間で時間や知恵を絞り出し、まとめあげるのは容易ではなかったが、事前資料のAIDMAを参考に3~5分のプレゼンにまとめあげ、さらにそれを30秒のピッチになんとか落とし込んだ。講義の前にスピードが勝負のシリコンバレー流の洗礼を受けたという印象であった。
【講演内容】
  起業家マインドセット“Never Too Early, Never Too Late!”というタイトルでご講演いただいた。Akemi先生が幼少期に見た世界地図の中の小さな島国と、それに対して世界がいかに大きいか、実際に見てみたいという好奇心が原動力となり、そこからアメリカへ移住されたこと、最初は友人とのアイデアで協会を立ち上げたこと、日本とアメリカの架け橋になるために現在の会社を起業されたことを伺った。アメリカにおけるスタートアップは大企業よりも雇用創出や経済の成長に寄与すると考えられており、アントレプレナーシップは幼少時から教育されているとのお話があった。実際に日本では新規事業者登録数はアメリカと比較して非常に少ないとのことで、アントレプレナーシップ教育の重要性を再認識した。Never lose your sense of wonder、リスクを負う覚悟を持ち失敗を恐れない、リスクも経験して挑戦し続ける、自分の行動に責任を持つ、繋がりを活かす、近しいロールモデルを見つける、世界を旅行し文化の違いも経験する、など多数のマインドセットの方法を具体的な例を用いてお話いただいた。
次に、事前にグループで作成したビジネスプランを30秒のエレベーターピッチ、3~5分のビジネスピッチとして実際に聞いていただきフィードバックをいただいた。30秒という短い時間にいかに記憶させるか、3~5分のプレゼンにどのようなスライドを載せるか、具体的な手法とともに各グループのビジネス内容も掘り下げながらフィードバックをいただいた。
【学び】
実際にエンジェル投資家としてご活躍されている方を前にピッチするということで、たくさんの刺激を受けた。プレゼンに必要な“ツヤ”、スライドにチームメンバーを盛り込むなどのテクニカルな手法、プランの着眼点や具体的なビジネスプランの内容までたった30秒・数分のプレゼンでたくさんのご指摘や着眼点を取り上げて頂き大変貴重な経験と学びを得た。
「早すぎることも遅すぎることもない、やりたいと思った時がチャンス」のお話があった。ビジネスピッチにおいて実際にエンジェル投資家のお話として、Visionを持っている人が大事と言われていた。例えどんなにエキサイティングなプランでも情熱やVisionが伴っていないとその事業は持続することはできないため投資の対象とはならないとのことである。確かに、思いつきのアイデアだけで持続することは困難であると思う。例え身近な小さな問題でも、アントレプレナーシップのマインドセットを通して情熱を持って行動を起こすことが、社会的な価値を生み出すことに繋がるということを教えていただいた。
今回は講義で学ぶとともに実際にビジネスピッチを行うことでより実践的な経験を積めた貴重な機会であった。この素晴らしい経験を無駄にしないために、“Never too Early Never too Late!”を今後の糧とし、自分のVisionを貫きたい。

ゲスト講師について

Akemi Koda

A passionate woman entrepreneur, Akemi is a start-up advisor & angel Investor​, Founder & CEO and Board of Director at USAsia Venture Partners, an innovative strategic consultancy serving clients in the US, Japan and throughout Asia. Akemi is also a member of Stanford Angels and program committee member at Keizai Silicon Valley, a professional networking organization which showcases experts on issues critical to the success of entrepreneurs and companies doing business with Japan. She is a strong advocate to strengthen Japan-US business relations. Her education and career started in her native Japan. She understands market trends and consumer preferences on both sides of the Pacific. Her expertise in product marketing and business development spans over 20 years, making her mark in advancing companies such as NEC, United Airlines, CWT and Varig Airlines-Tokyo.

リンク・関連記事

スタンフォード大学連携科目について(過年度の開講記録もあります)リンク先へ
第1回「スタートアップの始め方と事業戦略: 資金調達にまつわる課題」(2023年6/17)リンク先へ
第2回 “The Journey with A Startup”(2023年 7/1)リンク先へ

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