経営の視点を医療情報の提供に活かしたい
林 利奈
武田薬品工業株式会社
ジェネラルメディスンビジネスユニット
営業本部 中国支店
自社製品や疾患に関する情報提供や薬物治療を提案するMR(医薬情報担当者)として製薬会社に勤めています。今後のキャリアを考えて、医療以外の知識も幅広く身に付けたいという思いと、医師や調剤薬局の社長などに接する機会が多いことから、経営者の抱える問題を理解し、その目線に立った情報活動ができるようになりたいと思ったのが入学のきっかけでした。
専門科目にヘルスケアマネジメントがあり、医療業界の先輩も多いことも魅力でしたが、様々な業界の学生同士がディスカッションすることで、本を読むだけでは得られない考え方が身に付くのも、HBMSならではだと感じています。
2年間で身に付けたスキルは、MRとして担当施設の課題を医師と共有できる関係になること。エリア戦略の立案に活かすこと。さらには、製薬業界に大きな変化が起きた際にも、第一線のMRが柔軟に対応できるよう、新たな施策や具体的活動の提案につなげていきたいと考えています。
今すぐに実務につながる実践的な学び
栗田 翼
オタフクホールディングス株式会社
人事部
経営企画部で3年間経験した後、人事部に配属となり、現在は新卒採用をメインで担当しています。以前から経営全般に興味があり、採用も含めて、すべての計画は経営とつながっていることから、「学び直し」が必要と感じていました。
母校でもある県立広島大学のMBAを選んだのは、勤務をしながら通える場所にあることと、1期生に会社の先輩がいたことも理由の一つです。「働きながら学ぶのは相当な覚悟が必要」という先輩の言葉通り、課題などで分からないことが多いものの、悩んだり苦しんだりできるのも魅力ですし、仲間や会社のサポートなど恵まれた環境にいると感じています。
これまでに学んだプレゼンテーションやファシリテーションは、就職セミナーなど人前で話す機会が多い今の仕事に活かすことができています。今後は会社としてどの事業にどのリソースを割くのか、そのために必要な人材を採用する活動においても、全体最適を見据えた企画立案と実施に活かしていきたいです。
仲間とともに広島発のイノベーションを
山田 淳仁
株式会社酒商山田
大学時代に留学の経験があり、MBAは当時から意識していました。会社経営はもちろん、日本酒の文化的価値を世界に広めたいという将来ビジョンを実現するためにも、MBAは必要な知識であると感じていましたが、今から海外で学ぶのはハードルが高すぎると思っているときに、HBMSの情報をお取引先様から教えていただき、もう一度学び直す決意を固めました。第一線で活躍されている素晴らしい講師陣に指導していただきながら、様々な分野を専門とする優秀な同期生とともに学べることは、HBMSにしかない魅力です。自己研鑚のためにMBAを取得する人が多いと思いますが、HBMSで学ぶ方は「広島を元気にしたい」という志を持つ人ばかり。同期の横のつながりも、1期生から3期生まで縦のつながりも強いので、身に付けたスキルを点や面ではなく、立方体でつないでいけるので、これまでにないイノベーションを広島から起こせると確信しています。私にとってもMBAは目的ではなく手段と考え、ここで知り合った方々と地域の活性化に貢献したいと思います。
リカレント教育のプレーヤーになろう
緒方 直之
広島県議会議員
3年前、中国地方初のMBAが開設されると知り、その資料の中にあった、「I don't know what I don't know」の言葉に触発され、一念発起して挑戦した次第です。振り返れば、素晴らしい先生方、そしてかけがえのない仲間に支えられたあっという間の2年間でした。マーケティングや新規ビジネスのあり方、さらにはリーダーシップなどを多角的かつアカデミックに体得することで、多様な思いに応えられるようになりました。また、福祉イノベーションや統計学など、議会での政策立案に役立っているものも多々あります。大変だったことは、仕事との両立ですが、仲間が必ず助けてくれます。大丈夫です!ここでの学びを実践に活かし、街にどんな価値を生み出すか。人々のお役に立ち、面白きこともなき世を面白くしていきたいと思います。
学び、出会い、HBMSは宝の山です。頑張った先で、ちょっぴり自分に自信もつきます。皆さんと同窓会でお会いできることを楽しみにしています。
自身の可能性を広げてくれる仲間との出会い
吉原 亜矢子
株式会社みづま工房
プランニング部
広告会社の営業職として経験を積んできましたが、中堅社員になるにつれ、自分の成長を実感できることが少なくなり、今後の新たなライフスタイルやキャリアを切り拓くためにもスキルを身に付けておきたいと思い入学しました。入学当初は、無知で無力な自分に愕然とする日々でしたが、グループワーク等同期生との学びあいにより、次第に自分の強みと弱みが明確になってきました。そのような気付きを与え、支えてくれる人との出会いがHBMSにはあり、修了後に振り返ると、以前より実践における行動のスピードが速くなったと変化を感じています。今後もこのネットワークが自身の可能性を広げることにつながると思っています。
修了後もHBMSコミュニティ(同窓会組織)を立ち上げ、多面的なつながりによって学びを継続できる仕組みを皆で創成している段階です。これから入学される皆様と繋がることができる日を楽しみにしております。
自身と向き合い、自己キャパシティを広げる時間
岩本 珠美
株式会社日報ステーション
エリア展開戦略部
入学時は、楽天株式会社にて店舗様の売上戦略、商品開発、イベント立案などにコンサルタントとして携わっていました。地域が元気であるためには、企業が元気である必要を感じ、MBA取得を目指し、「地域」に特化した場として期待できるHBMSを選択しました。在学中、 楽天株式会社を退職し、世界10か国、国内13都道府県を周り「地域の構成要素と文化的要素の活用」と「NPO法人格でのコンサルティングファームの設立における可能性」について考察。先生方や仲間という、お互いの考えを肯定し合い、認め合い、高め合える前向きな集団の中で過ごせた経験は、人生でも希少だと感じています。
MBA取得後、ベンチャー的企業に転職。中小零細企業に特化したコンサルティング会社で今年から県外に大きく進出していきます。HBMSでの2年間は、自身と向き合う時間であり、自己キャパシティを大幅に拡大し、再構築する時間でした。今後は起業も視野に、卒業生としてHBMSを応援し、共にプロジェクトなど地域に原動力を産み出せればと思っています。
在学生
植野 文詞
HBMS 2年生
株式会社フレスタホールディングス
経営戦略本部 人事総務部
修了生
木村 貴子
HBMS 2017年修了生
河野清隆労務管理事務所
社会保険労務士
教員
百武ひろ子
教授
「2年間で得た知識と仲間は自分を支えてくれる一生の財産となる」
家族へ学ぶ姿を見せること
百武
お二人がHBMSに入学したきっかけは?
木村
父が経営する社会保険労務士事務所を引き継ぐにあたって、経営的な知識や長期的な視点が自分に欠けていると感じていたときに、「市政だより」で募集を目にして「これだ!」と思ったのが最初です。
植野
私は大学卒業後から起業を考えていて、地域の問題を解決するような事業をしたいという思いはあるのですが、専門知識も資格もなく、どうしようと考えていたときにHBMSを知ったのがきっかけです。
百武
入学についてご家族の反応は?
植野
必然的に家族と過ごす時間が減るので、説得に少し時間がかかりましたが、当時2歳だった娘の育児や家事の分担を見直すことで、妻も納得してくれました。今はとても理解してくれていて、娘も私が勉強している姿を真似して遊んでいます。
木村
私が1年生のときに下の子の受験で大変でしたが、お母さんと一緒にがんばろうと励まし合いながら乗り切りました。男の子なので直接は言わないですけど、私のママ友に「お母さんはすごいと思う」と長男が言っていたと聞いてウルッときましたね。
百武
ご主人はどのように言われていましたか?
木村
あまり会話が多い方ではないのですが、修了のときには「よく頑張ったね」と言ってくれました。私が授業の日は塾の送り迎えをしてくれたり、とても協力的で助けられましたね。
新しいことへ挑戦する充実の日々
百武
授業のある1日のスケジュールは?
植野
平日は仕事を終えてから学校へ来ています。消化不良な部分があれば、授業後に仲間と議論して、納得してから帰るという感じなので、帰宅が11時になることもあります。
木村
私は朝、お弁当をつくった後に、夜ご飯の準備をして会社に出掛けるので、朝はものすごく忙しかったですね。帰宅は10時を過ぎていましたので、片付けをして寝ていました。そのかわり翌日は朝4時に起床して勉強していました。平日の家事をスムーズにするために、土日はお弁当のおかずをつくって冷凍するなど、試行錯誤しながら時間をつくっていました。
百武
仕事に家事が加わると両立が大変ですよね。
木村
時間が短縮できるのは何かと考えたときに、料理で工夫をすることを思いついたんです。他の方よりは勉強の時間が取れませんでしたが、そこまでしてもHBMSで学べて良かったと思っています。
植野
入学前は、仕事から帰ったら本を読む程度だったので、今はここでの授業がとても刺激になっています。課題が深夜までかかることもありますが、それでも日々新しいことに挑戦しているという充実感がありますね。
多彩な仲間に刺激を受けて
百武
“多彩な仲間”との出会いもHBMSの特徴ですよね?
木村
皆さん個性が強くて、年齢も考え方もみんな違うので非常に刺激的でした。「そんなことを考えるんだ!」と驚かされる毎日でした。
植野
自分ではある程度の知識はあるつもりでも、それ以上の知識を皆さんが持たれているので、吸収できるものが多すぎて時間が足りないくらいです。
百武
勉強以外の交流も活発ですね。
植野
食事やお酒をいただきながらだと、授業中は言わないようなことを話したり、思わず弱音を口にしたり。みんな同じように不安や問題を抱えているんだなと思うと、より親しくなれる。
そこから得られるヒントも多いですね。
木村
いつ勉強しているの?とか、どうやって時間をつくっているの?という話はよくしますね。
女性の方から「ご飯がつくれないときはお弁当を買ったりするよ」と聞くと、自分もたまには楽にしていいかな、と“気持ちのシェア”をすることはあります。
周りの協力があったからがんばれる
百武
会社の協力も必要ですよね。
木村
経営者である父が、私の忙しさを感じ取って、いろんな面で配慮してもらえたのはありがたかったです。入学前に父に相談したときには、「ただでさえ子どもがいて時間がないのに大丈夫なのか?」と心配されましたが、とても協力的で、母も私がつくっておいたご飯を子どもの帰宅に合わせて温め直してくれたり、同僚も悩みを聞いてくれたり、心の支えになってくれました。
植野
かつては長期休暇や大学院に通うことが難しい職場でしたが、私の上司も大学院へ通っていたので理解もあり、他の誰かに負担が集中しないように計画的に進めることを会社に提示したことで、少しずつ環境が変っています。私自身も、日頃から社員の悩みを聞いたり、食事をしたり、目配りと気配りを心がけていますね。
百武
今のタイミングで「学び直し」をしてよかったと思いますか?
植野
本当はもっと早く学べたらベストでしたね。20代であれば、視点も学びのスピードも今とは違ったのではないかと思っています。
木村
私が社労士の資格を取ったのが、長男4歳、次男2歳の頃で、育児に忙しいとき頑張れたのだから今もできるはず、という気持ちでした。結婚、出産、育児、介護など、女性はライフサイクルによって状況が変わるので、とにかく「悩むよりはやってみよう」という思い切りも大切だと思います。私がHBMSに通うようになって、子どもたちは自分で制服のアイロンをかけたり、お米を研いでくれるようになりましたし、子どもの自立につながるという一面もあります。私は双方にとって良かったと思っています。
自分の限界を超えていく
百武
入学を希望する方へメッセージを。
木村
ときに忙しさに追われることもありますが、それ以上にやり遂げた時の達成感、充実感はとてつもなく大きいものがあります。途中であきらめてもいいので、まずは挑戦してほしいと思いますね。
百武
助けてくれる仲間もいますからね。
木村
自分では限界だと思っていても、周りにもっと頑張っている仲間がいると、まだまだ自分には伸び代があって、成長するチャンスがあると思える。そのことを仲間の存在が気付かせてくれます。
植野
HBMSのメンバーは、それぞれ好奇心や意識が高く、お互いが助けあっていく雰囲気があるので「こういうことを知りたい」、「こういう人に会いたい」と自分から働きかけると応えてくれて、どんどん世界が広がっていきます。自分の力だけでなく周りの力で進んでいく実感があり、この快感は他では味わえません。
百武
一生の仲間を得て、皆さんが広島という地域のリーダーとしてますます活躍されることを私たちも期待しています。