ステークホルダーの声

2019 Archive

在学生インタビュー

学んだ知識とスキルを地域の課題に活かしたい

龍田 奈緒

廿日市市 佐伯支所
市民福祉グループ

市役所で保健師として勤務していますが、高齢化率の高い中山間部の支所へ配属となり、地域全体で支え合う仕組みづくりである「地域包括ケアシステム」の重要性を真に実感。実際にどのような手法や技術が必要で、何から始めればよいのかという問題に直面し、ヘルスケアマネジメントが学べるHBMSに入学しました。

看護師の経験もあるので医療・福祉からのアプローチは日々、実施していますが、考え方が偏ってしまうので、異業種の方の意見が聞けることや多職種との協働など、HBMSだからこそ得られるものがたくさんあります。

ファシリテーションなど今すぐ保健師として活かせる技術も学べますし、最先端のヘルスケアマネジメントを経験豊富な講師から教えていただけるのも大きな魅力です。授業で学んだ合意形成の重要性を感じたことから、今後は「地域経営と社会的合意形成」の研究にも力を入れて、将来的に高齢化がますます進んでいく地域の課題解決のために、身に付けたスキルを活かしたいと思います。

事業として成功につながるビジネスモデルを追究

前田 政登己

株式会社マエダハウジング

27歳で起業し、手づくりのチラシを一軒ずつ配るところからスタート。社員に支えられて地場のリフォーム会社として認めてもらえるようになりましたが、私自身、経営やマネジメントの経験がなく、本を読んで我流で勉強したものの、いつかきちんと学び直しをしたいと考えていました。

会社との両立に不安を抱いていたとき、同じように経営者としてHBMSに通った先輩に背中を押してもらい入学を決意。会社を空けるときもありますが、社員がしっかりサポートしてくれますし、私がいなくても仕事が回る会社に成長を感じることができました。

今、研究しているのは「戸建て断熱リノベーションの再販」。ヒートショックによる死者は交通事故の5倍という大きな問題ですが、広島では意識が低く、ビジネスとしては厳しいと言われています。それでも修了までに課題解決を探り、先生や仲間の力も借りながら、実行できるビジネスモデルをつくりたい。架空ではなく実際にビジネスとして成功させ、在学中に掲げた新たなビジョン『広島の暮らしをデザインする』を実現していきます。

素晴らしい仲間と広島の活性化をめざす

長倉 潤

株式会社中国新聞社 経営本部 企画室付
株式会社中国新聞情報文化センター

新聞社勤務17年。地方新聞社と電通の出資会社に取締役として出向後、新商品開発事業、クラウドファンディング事業の立ち上げに携わったものの、経営に関しては漠然としたままで、1期生にHBMSの話を聞き、「これしかない!」と志願。異動のタイミングもあって、昨年ようやく入学が叶いました。

魅力に感じたのは、経営に必要な「人・モノ・カネ・情報」について体系的に学べること。ぼんやりとしていた経営というものを理解することができ、2年からは自分でテーマを決めて取り組めるので、私は新しいメディア企業の在り方を研究しようと考えています。

MBAと聞くとハードルが高く不安もありましたが、素晴らしい先生と同期に恵まれ、日々充実しています。仲間と熱い議論を交わしながらつくりあげていく作業は、学生時代の部活動のよう。そんな出会いもHBMSならでは。ここで学んだことを、社内の提案で具現化すること、そして、同期と一緒に広島の活性化につながるプロジェクトをいつか実現したいですね。

修了生インタビュー

学びながら構想を具現化し起業を実現

永田 秀晶

株式会社ハコジム

自動車部品の設計をしていましたが、自分の仕事が社会へ与える影響度を最大化したい、と一念発起。起業を視野にHBMSの1期生となりました。

着想はアメリカでの駐在中に、アパートの住民がいつでも気軽に利用できるトレーニングルームを見たこと。運動を生活習慣の一部として取り入れやすい環境を日本にも定着させたいと、個室のトレーニングジムを考案。授業で学んだビジネスモデルのつくり方を活かして、アイデアを数字に落とし込んでいきました。

入学前まで資金調達の手段をあまり知りませんでしたが、ファイナンスの授業で借り入れのほかに第三者割当増資などの手段があることを知ったことは、その後の資本政策に役立ちました。

構想から具現化まで、先生の多面的なアドバイスのおかげで、2年次に「ハコジム」を事業化。HBMS第1号の勇気ある起業として、同期から記念の楯をいただいたときは感激しました。時間のやりくりに苦労しましたが、いつも声を掛けてくれた仲間の存在と、アイデアが形になっていく喜びで、大学院生活は非常に充実したものとなりました。

ディスカッションを重ねて自分の成長を実感

新谷 さゆり

独立行政法人中小企業基盤整備機構
中国本部 企画調整課

中小企業の経営などをサポートしている国の機関に勤めています。実際に企業をサポートする部署を経て、現在は総務・経理・広報、又職場環境の活性化などを担う部署に所属しています。

仕事柄、興味のあった働き方改革のセミナーを聴講した際に、初めてHBMSに出会いました。経営に係る知見をさらに高めたいと思っていたところ、ものづくり、サービス、医療、コモンズなど体系的に学べるプログラムとディスカッション形式に魅力を感じ、入学することを決意しました。

在学中は、関心を持っていた社会的包摂を実現する仕組みづくり、コミュニケーションや幸福度について研究しました。意識や受け止め方を変えたり、お互いを思いやる仕組みをデザインすることで、誰もが社会と繋がることができ、社会的包摂は実現されていくのではないでしょうか。

今後はHBMSでの学びを活かし、職場環境の活性化、また企業、行政、NPO法人など様々な機関が繋がって、社会的包摂が実現できる、事業モデルの促進にも取り組んでいければと思っています。

HBMSでディスカッションを重ね、対話することの楽しさ、対話することをあきらめないことで得られる達成感を実感できたことで、積極的に発言や提案ができるように変われたことも、私自身大きな財産となっています。

女性としてのキャリア像を先生の姿に学ぶ

村上 真知子

株式会社アスコン
西日本事業本部 企画媒体課

情報誌の編集・デザイン・営業のチームすべてを統括する立場となり、経験や勘だけでは限界を感じていました。社内には女性経営陣がおらず、自身の将来像が描けず不安を感じていたときに出会ったのが、HBMSで活躍している女性の先生方でした。講義の内容はもちろん、その存在感や生き方に憧れ、入学してからも、仕事や人生のことを聞いていただき、先生自身のキャリアの話もたくさん聞かせていただきました。

仕事と勉強で大変な時期もありましたが、先生やマネジメントスタッフのフォローと、何より同期生に助けられ、2年間学ぶことができました。

修了後も先生や同期生と交流は続いていて、少しずつビジネスにもつながっています。モチベーションと向上心あふれる仲間と、「広島が好き」という共通項をもって、地域に貢献する力になっていきたいと思います。

また、情報誌で培ったノウハウと2年間の学びを活かした新規ビジネスにも挑戦していきます。

HBMS座談会

在学生

栗原 鑑三

HBMS 1年生
有限会社みわ薬局
精神科薬物療法認定薬剤師

在学生

貞本 美砂

HBMS 2年生
株式会社フレスタホールディングス
経営戦略本部 人事総務部

修了生

島川 龍載

HBMS地域医療経営
プロジェクト研究センター
特命講師

異なる業種のアイデアや新たな学びとの出会いに発見と刺激を得る かけがえのない2年間

「意識を変える」「楽しむ」ことで両立はできる

島川

お二人のHBMS入学の動機は?

貞本

私は県立広島大学の卒業生で、経営に特化した大学院ができると聞いたときから興味を持っていました。社会人になって、人事総務部への異動を機に、経営のしくみを理解できるようになりたいと思い、受験を決意しました。

栗原

私は薬剤師として勤務していくなかで、年々仕事内容も変わっていき、日本病院薬剤師会や日本薬剤師会などの仕事をする機会が少しずつ増え、その中でのマネジメント力や論理性を求められるようになり、そうした知識を踏まえた上で組織に関わっていきたいと考えたのがHBMSを選んだきっかけです。

島川

入学前と後での自分自身の変化は?

栗原

経営に関する文章や言葉を目にしたとき、以前より深く読み込めるようになりました。仕事でも、症例を文章にまとめるときに起承転結を意識するように変わりましたね。

島川

HBMSで体系的に自分の意見をまとめる訓練ができているということですよね。

貞本

私は何でも納得いくまでやり遂げたい傾向があるのですが、HBMSではレポート提出や課題図書が多く、完璧にこなすのが難しい。そのお陰で優先順位を付ける方法や時間のやりくりができるようになりました。

島川

時間のやりくりが自然と身についていきますよね。授業のある日はどのようなスケジュールで生活していますか?

貞本

例えば今日は、授業で提出するレポートを仕上げるために朝4時に起きました。授業の日は朝1時間ほど勉強してから出社し、仕事を早く切り上げて学校に通っています。私は授業の後に家で勉強するのが難しくて、朝型に切り替えました。

栗原

私は完全に夜型です。帰宅して子どもが寝たタイミングで課題をしたり、残務や執筆をすることもあります。大学院生活に慣れたら、健康のために朝型に切り替えたいですね。

島川

仕事と勉強を両立させるコツは?

貞本

入学当初は業務量と課題のバランスが取れず悩みました。同期からのアドバイスや、この本を読んだら考え方が変わるよと教えてもらったことで乗り越えられたので、本当に感謝しています。会社でも周りの人にフォローしてもらっている分、自分ができることで会社に還元していくというように、「意識を変える」ことも大事だと感じます。

栗原

「楽しむこと」です。私は分からないことを楽しんでしまうタイプで、追い込んでる自分が好き!という性格なので(笑)、今は仕事と勉強の両方を楽しめています。


学びはじめるのに年齢は関係ない

島川

ご家族の反応はどうですか?

貞本

実は来年結婚を控えておりまして…

栗原・島川

おめでとうございます!

貞本

ありがとうございます。以前から28歳くらいで家庭を持ちたいと考えていたので、逆算して大学院に通うなら今しかないというタイミングで入学しました。家族も後押ししてくれ、いろいろとフォローしてもらっています。

栗原

30代半ばになり、仕事が増えていくなかで、これに加えていま学生として過ごすのはどうなのだろう?と自問自答しました。妻も「どこにそんな時間があるの(笑)?」と言っていました。そんな時に長男が産まれてきたのです。「大学生活の2年間って、この子はまだ2歳なんだな」と考えると、2年間も短く感じられて、やるべきことはまだまだあると思い入学を決意しました。

貞本

親(同期自身)が学び始めたことで、お子さんも勉強をはじめたという同期の話を聞き、背中を見せることも大事なんだなと感じましたね。

島川

家族で「学びの共同体」が築けるというのは素晴らしいですね。私も在学中に次女が生まれて大変でしたけど、妻の理解があって、とても助けられました。今は妻が大学院に行きたいと言っています。家族の刺激にもなっているかもしれませんね。

貞本

小中学校の同級生のお母様が同期にいらっしゃるんですが、その話を母にしたら、「私も行きたい」と言いはじめて(笑)。学びはじめるのに年齢は関係ないんですよね。

島川

学びのタイミングはライフスタイルの中で人それぞれですから、自分がチャレンジしたいと思ったときに、誰かが後押ししてくれたり、家族が協力してくれるのは本当にありがたいですよね。


すぐに仕事に活かせる学び

島川

授業の内容についてはどう感じますか?

貞本

2年生では専門科目として仕事に関連するサービス業の授業を選択するつもりだったのですが、1年間の学びの中で初めて知り、興味を持った「社会イノベーション」を選択しました。入学前は予想もしていなかった学問との出会いもあって、本当に刺激的です。

栗原

何も分かっていなかった大学時代とは違って、自発的に授業を受けたくなる科目がたくさんあります。

島川

働きながら学ぶことのメリットは?

貞本

会社で担当している研修の場で、学んだことをすぐに社員へ伝えることができます。私にとっては学びの振り返りになり、社員にとっても新たな発見につながっていて、私の話を聞いたことで、外部の研修に参加したいという人も出てきています。

栗原

大学生のときは、国家試験のためにかなり勉強をしていたのですが、この内容を勉強することがどういったことに結びついているのか理解しきれていませんでした。今は、授業を受けながらでも自分の関わる仕事に落とし込んで考えられるようになりました。「この課題は、自分の会社や組織で考えるとあの問題点を指しているな」と具体的に当てはめながら、しっかり掴むことができるので楽しいですね。

島川

仕事は方法や手順が確立されていることが多いですが、HBMSで体系的に学ぶことで、なぜそれが必要なのか深く考えられるし、より良いプロセスに改良することもできる。学んだことを業務にフィードバックし、自分なりの考えを客観的に上司や後輩に伝えるためのコミュニケーション能力を高めることができるのがメリットですね。


異業種の人のアイデアを刺激に

島川

学びを今後どう活かしていきますか?

栗原

異業種の同級生のアイデアや考え方はとても刺激になっています。これからは、様々な業種の人のアイデアを自分の仕事に活かして、様々な形の利益を生み出す仕組みをつくりたいと考えています。

貞本

入学前は、この先どのようなキャリアを進むべきか分からなかった。今もなお模索している最中ではありますが、どの方向に進めばいいか少し見えてきた感覚があります。今、仕事がうまくいかないなどの悩みを抱えている人こそ、HBMS入学をおすすめしたいですね。

島川

HBMSは、ビジネスリーダーとしての未来を拓く能力とともに、多様な価値観と社会変化の中で、課題設定・解決に必要となる高度なマネジメント能力も身につけられることが魅力的ですね。ビジネスとマネジメントの両方の視点で学べることは、大きな特徴です。1期生から4期生までの多くの仲間が増えたので、地域社会の様々な課題と向き合い、それらの解決に向けて貢献できるよう、一緒に考えていきたいですね。そして、広島からその成果を発信できるように共に頑張っていきましょう。

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